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3.工業分野への展開

サイドビジネスのキノコの仕事を始めてから暫くして、ME-KATEM/電子波水処理装置という消費電力AC10Wの装置を、本格的に冷却水処理に展開することになった。
できれば、近未来社会が必要としている、薬剤なしで運転できる、飲む人はいないが、『飲める冷却水』にまでにもっていければ、と考えていた。
冷却水の水処理の3本柱は、(1)防食・防錆、(2)スケール分解、(3)藻・スライム・レジオネラ菌の分解である。これらを無機と有機に分けると、(1)は無機、(3)は有機、(2)は無機と有機の混合となる。この装置は、有機に効果はない。
『飲める冷却水』を実用化するには、飲めるものでこれら有機を撃退しなければならない。藻・スライムは、嫌気性微生物が主体なので、食用キノコのような好気性微生物を水槽に入れ優勢にすれば、嫌気性菌に勝てる。後は、菌種・数・量・能力の問題を解決することになる。
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4.関所

スケールを分解するには、物理装置と併用しなければならない。使用可能な物理装置は、藻を抑制してはならない。藻を抑制することは、嫌気性菌を傷めることになる。
物理・化学的に悪い環境において、嫌気性菌は圧倒的に好気性菌より強い。このことは、汚い水槽を見ればすぐ理解できる。嫌気性菌は、46億年前の地球誕生後6億年で生まれ、好気性菌はそれから20億年してから誕生した。

このように、生物界の起源である、強い嫌気性菌を傷める物理的パワーが作用する水環境では、好気性菌は生存できない。しかし、環境さえ整えば、酸素を使って有機物を分解する好気性菌(人間も)は、嫌気性菌の発酵と比べ20倍のエネルギーを作り出すことができる。
電子波水処理装置の発信する音波のような可視光線は、鉄イオンと好気性菌を活性化するが、嫌気性菌は活性化しないということ発見した。
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5.偶然の特許

この理論を考え、特許申請したところ認証されたので次に要約する。

『鉄イオンは、エネルギー合成ATP(アデノシン三リン酸)の電子伝達系上で重要な働きをしており、鉄イオンを活性化することは、エネルギー合成を活性化することで、それは細胞を活性化し、生物体を活性化することになると考えられている。そして、鉄イオンの活性化は内部に鉄原子を包み込んだ酸素運搬体のヘモグロビンとミオグロビンを活性化し、これによって好気性微生物が活性化され、一方、条件的および絶対的嫌気性微生物が活性化されずに、後者の微生物が排斥または分解される。』特許第3200374号「水処理方法」
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6.電子波水処理装置

工業用熱交換器・コンプレッサー・密閉式冷却塔コイルに発生するスケールの威力・パワーそれは凄まじいものがある。薬剤に取って代わろうとするには、まず、この猛烈なスケールパワーを解消できる物理装置がなければならない。

当然、スケール負荷の少ない、藻だけの問題でバイオだけ入れている機器もあるが、ビジネスとして成り立つには、厳しい条件に対し余裕をもって処理できる技術力が求められる。そして、この電子波水処理装置の取付け方は、実に簡単で、機器・水槽水面の全体に光を発信する非接触式である。対象機器の近傍に置くだけで、吸収冷温水機だと冷水・冷却水・温水と同時に全部処理できる。

  

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