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7.現場例の紹介

現場例 1.

冷水の閉鎖式水槽100m3(往き4℃→戻り11℃、溶存酸素10ppmあり)。

エムイーバイオ使用量:10リットル(3,400gを収納袋に入れ、水槽へ沈める)

問題:

スケール・スライム障害で電磁弁の作動不良⇒結果は全て改善された。 
バイオ投入日―平成11年5月4日、採水日―10日後の5月14日

水質の変化(バイオ投入前5月4日→投入後5月14日)
電気伝導率429→454μs/cm、pH7.8→7.7、色度60→3、濁度40→2、外観 微褐色→無色透明、鉄2.79→0.17mg/l(以下の単位は同じ)、COD3.7→1.5、硝酸性窒素7.18→5.10、塩素イオン37.2→33.1、総アルカリ度84.3→74.0、全硬度171→170.7、カルシウム硬度104→109、シリカ24→24。

この現場の特徴は、(1)エムイーバイオは、4℃でも十分に活動している。(2)10日間排水なし。バイオが有機物と一部無機物を食べた結果、甘酒のような冷水が飲料水適合値にまで改善した。(3)鉄は下記で説明する。
現場例 2.

開放型水槽2,500m3(ボイラー原水とコンプレッサー冷却水の共用水槽、水深6mあり、水は2〜3日で入れ替わる)

エムイーバイオ使用量:35リットル(11,900gを4袋の収納袋に入れ、水槽へ沈める)

問題:

鉄・シリカ・電気伝導率を下げ清缶剤使用量を減少し、コンプレッサーのスケール分解・付着防止によるメンテナンス費用削減⇒結果は良好である。
バイオ投入日―平成12年5月22日、採水日―1ヵ月後の6月22日。

水質の変化(バイオ投入前5月22日→投入後6月22日)
電気伝導率 86→41μs/cm、pH6.7→7.0、鉄0.05未満→0.05未満mg/l(以下の単位は同じ)、硝酸性窒素0.08→0.31、塩素イオン3.8→3.5、総アルカリ度27.3→17.6、全硬度18.4→11.2、カルシウム硬度11.3→8.7、シリカ48→17。

この現場の特徴は、(1)電気伝導率とシリカの数値が半減したことである。
保有水量数十トンの一般冷却水系に本システムを導入しても、電気伝導率もシリカの値も下がらない。金属イオンの数値は、鉄を除いて各飽和値まで電気伝導率に連動する。硬いスケールは分解し、防食・防錆効果を発揮し、省エネ効果は出る。そして、エムイーバイオの効果については、藻やレジオネラ菌が無くなり、水がきれいになる。

しかし、このような規模の大きな現場は、エムイーバイオと電子波水処理装置の能力と実体を鮮明にする。現場例1&2ともバイオ投入日、約6ヶ月前に電子波水処理装置を設置し稼動させている。電子波水処理装置だけでは、電気伝導率は誤差範囲しか下がらない。しかし、バイオを入れることで、2〜3日で2,500m3 も入れ替わる水の電気伝導率が半分以下にまで下がった。その後は、半年ごとにエムイーバイオを補給している。この現場の工場では、社員が毎日水質検査を実施している。
〔 考察 〕

(1)水中のスライム(何でもありの不純物)は、小さなものは溶解性・コロイド状物質(1〜1000nm)から縣濁物質(2mm以下)、それらが集塊したフロック、そして目で見える団粒塊まで、大きさは1から10万倍まである。

(2)スライム粒子に共通して云えることは、表面全体がマイナスの電気を帯びていることが多く、微生物の細胞壁もマイナス部分が多い。そして、全ての金属元素はプラス電荷をもつ陽イオンなので、スライム粒子表面に吸着する。それら金属元素が媒体となり、微生物そしてスライム粒子と結合する。金属原子の直径は、1千万分の1mm、スライム粒子はその10倍から数百万倍の大きさである。イメージとして、大きな玉に極小の粒が吸着しているようだ。

(3)鉄の数値=溶解性鉄(鉄イオン)+その化合物(鉄原子を持つ複雑な分子群)。実態は、スライム粒子が混沌と混在したぶどうの房のようだ。バイオがスライムを分解することで、金属元素は自由になり、電子波により活性化された鉄イオンが他の金属イオンと凝結・凝集を繰り返し、深さ6mの水槽の底に沈降する。開放型水槽なので、風で入る土埃の量と比べ、沈降するゴミ(バイオの糞の無機物等)は小量である。バイオは底に住み着きやすく、年1回の水槽の清掃を省略できた。

(4)電気伝導率の数値が下がるのは、工場のダムのような水深の深い水槽で見られる。一般冷却水系は、水槽が浅く、水が攪拌されるので、濃縮に連動する。

  

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