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8.バイオ薬剤との比較

同じビルの東西の地下機械室に各1台のターボ冷凍機が設置されている。水質検査項目は省略する。

(1)エムイーバイオ投入し、電子波水処理装置を200RT系統に設置する。(写真1,2)
写真(1) 写真(2)
取付日:1994年4月7日
検査日:1995年2月22日

(結果)
良好。チューブプレートにスライムの付着がない。
(2)従来の薬剤を使用し、電子波水処理装置を250RT系統に設置する。(写真3,4)
写真(3) 写真(4)
取付日:1994年4月7日
検査日:1995年2月21日

(結果)
不良。チューブプレートにスライムが厚く付着しているので、時間が経過しても乾かない。右下に指で擦った跡がしっかりと残る。
(3)明らかにバイオを投入した系統が良好なので、250RT系統の薬剤を中止し、バイオを投入する。(写真5,6)
写真(5) 写真(6)
検査日:1997年6月17日

(結果)
良好。チューブプレートにスライムが無いので、上部左右からすぐ乾き始める。
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9.好気性菌の特徴

(1)バイオは、自給自足するので、一般的な冷却水の場合、半年に1回100RTに対して1リットル340gを入れるだけでよい。環境が良い所でも、バイオは9ヶ月くらいで活動を期待できなくなる。

筆者の推論は、呼吸が速い生物ほど、寿命が短い。人間は1分間に15回、猿は40回、蛇は4回呼吸する。人間が1時間に酸素を吸収する量を1とするとカビは2〜10倍、大腸菌は20〜60倍、好気性菌のアゾトバクターは約600倍も呼吸活性が高い。
このことは、これに比例してたくさんのエネルギーを製造し、製造したエネルギーで体を合成するので、増殖スピードも速い。バイオは、増殖は速いが、寿命は短い。
そして、環境に慣れて我々が期待する仕事をしなくなるのも早い。

住んで生活する場所は、水槽の安定した底・壁・管内面を好み、環境によるが平均して1日3〜5倍に増殖するので、水が1日1回入れ換っても菌の数は減少しない。

(2)池の魚に生きた餌と加工品を与えると、生きた餌をまず食べる。野生の動物も同じである。善玉菌も同じで、活発なレジオネラ菌などをまず食べてから野菜の藻やスライムを食べる。バイオ投入1週間で、レジオネラ菌はいなくなり、3ヶ月位で徐々に増えてくる。レジオネラ菌要注意の現場では、数ヶ月毎に投入する。

(3)活動温度:1〜60℃、pH:5.7〜9.5(5.0でも活動可)、溶存酸素 >1.8ppm(1.0ppmでも活動可)。これらは目安であり、多種多様な菌がいるので、条件が悪いと退場する菌も多い。

容器内での保存期間は6ヶ月間。もっと長期間保存できるが、蓋を開けたりして中で結露し、カビが発生すると、冬眠中の菌達は抵抗力が無いので、カビによる被害が侵攻する。

 写真7


(4)エムイーバイオの投入方法は、1リットルポリ容器入り340g(レギュラー)の粉体を、専用収納袋に入れ、口を閉じ水槽に入れる(写真7)。

大量に入れる場合は、10リットル用収納袋に入れる。水流が速い・水中ポンプがある場合などは、プラスチック(高温用はステンレス)製の籠に入れてから沈める。


  

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